2019/12/7 – 女川さかな手帖

女川七十二候:大雪 │ 初候[ 鰤脂身包 – ぶり、あぶらにみつつむ ]

今年も本格的に冬到来ですね。
暦の上では今日から二十四節気「大雪(たいせつ)」。山間部だけでなく平野部にも雪が降り、動物たちも冬ごもりを始める頃という意味です。
そして2週間後には、いよいよ冬至ですね。

東北というと雪が深いイメージが強いですが、女川をはじめ宮城県の沿岸の方は、それほど雪が多くありません。でも寒さはさすが東北です。

二十四節気「大雪」の初候は、本来は「閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)」です。
重い灰色の雲が空を覆い、冬の本格到来です。
一方そんなこの時期、海ではブリが丸々と太ってきて、食卓は明るさを増してきます。
「女川七十二候」は「鰤脂身包(ぶり、あぶらにみつつむ)です。

出世魚として知られるブリは、小さいものから、稚魚(モジャコ)→ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリと名前を変えます。ブリは、女川では概ね約80㎝以上のものを指します。
この時期、産卵に向けてエサをよく食べ脂がのって丸々太ってはりもでてくるブリはとても美味しく「寒ブリ」と呼ばれます。ブリは、俳句の冬の季語にもなっています。
大体11月後半くらいからまるっと太ってはりのある個体が出てくきます。

養殖は西日本で盛んで、寿司ネタハマチはこの養殖物であることが多いです(ハマチはワカシやイナダにあたります)。
天然物は日本海側で有名なため、女川エリアではそこまで注目されるものではないですが、
女川では年間を通してワカシサイズのものが定置網での水揚げがあります。

ブリですが、最近どんどん丸々してきたように思います。
水揚げされるブリの量が増えたというよりは、年中一定量水揚げがあるけれど、特に冬は
体長の割にパンパンに膨れた個体が見られるようになってくるという印象です。

寒い冬、家族で鍋を囲むのもよいですね(^-^)

ブリに似た魚に、ヒラマサがあります。
見分け方も記事にしてみましたので、ぜひどうぞ(^-^)
http://bit.ly/2qy6BJs