2019/12/27 – 女川さかな手帖

女川七十二候:冬至 │ 次候[ 真鱈腹満 – まだらはらみつる ]

さあ、いよいよ今年も残すところあとわずか。

二十四節気「冬至」の次候は、七十二候では「麋角解(さわしかのつのおつる)」。
「麋(さわしか)」は大型の鹿のことで、オスの角が年に一度、古い角を落として生え変
わる、いまはそんな時期なのだそうです。

そしてこの時期の宮城の海はというと…
「女川七十二候」は「真鱈腹満(まだらはらみつる)」です。

真鱈は通年漁獲される魚ですが、旬と呼ばれるのは産卵に向け浅いところにやってくる
十二月から三月頃です。
身の味も寒くなるほど美味しくなるのですが、ちょうど腹に抱えた白子や卵も絶品で、ま
さに冬の味覚です。

オスは身も美味しいですが、メスは卵を持つから身が少し痩せていると思います。
そんな理由もあってか、マダラはほかの魚と違い、メスよりオスの方が価値の高い魚です
が、やはりその理由は、白子にあるでしょう。
マダラの卵は、タラコではなく(タラコはスケトウダラの卵)、マダラコと呼ばれます。

主に底引き網で北海道や東北で水揚げされる魚で、宮城は、女川港では現在はほとんど見
ないですが、主に石巻港で立派な真鱈が揚がっていますよ。

まさに捨てるところのない真鱈、この冬もぜひ、味わってみてください。(^-^)